欧米において、供用中に球形ホルダーの健全性を評価する試験法として、アコースティックエミッション(AE)試験が汎用されている。ホルダーの球面上に図に示されるように、均等にアコースティックエミッション(AE)センサーを配置し、ホルダーが直近の半年あるいは一年間の操業中に経験した最大圧力より5%程度大きい付加を与え、そのときのアコースティックエミッション(AE)活動度を調査する。もし問題となる部分があれば、図中に示されるように、アコースティックエミッション(AE)集中源として観察され、そのデータは既存のデータベースに参照され、自動的にグレード分けされる。こうした場合、追認試験として超音波探傷(UT)や浸透探傷(PT)試験など他の非破壊試験が適用され、詳細な評価が行われる。一方、アコースティックエミッション(AE)試験結果に問題がなければ、ホルダーは開放されることなく操業が続けられる。
イギリスにおいては、アコースティックエミッション(AE)試験を適用することにより、30年以上開放検査を行わず、全く問題なく連続操業を継続している例が報告されている。